元々日本の住文化に、“バルコニー”なる物は存在していなかった
のですが、狭い敷地に2階建てで建てる住宅が一般的になっていく
中で、“バルコニー”は憧れのスペースになっていきました。
『バルコニー』・・特に「そこでお茶でも」なんて思い描いて、
ちょっと広めに作ったバルコニーほど、実際には使われていない
傾向にあります。
そして、躯体の一部として作った、この「ちょっと広めのバルコニー」
が、後々雨漏れ等の原因になるケースもあるのです。

昔は、「シート防水」という方法が一般的だった、バルコニーの
防水方法も、ちょっと前から『FRP防水』が主流になりました。
『FRP』とは、単純に言うとボートや浴槽などに使われる
素材で、防水性、耐久性に非常に優れています。


「FRP」自体の防水性が変わらぬ状態でも、時にわずかな
隙間が出来、そこから微量ずつの雨水が建物に浸入して来る
事があります。
特に、樹脂製サッシやアルミ製サッシに巻き込んでいる箇所
は要注意で、経年で接着がはがれていく事はままあるのです。


この状態には、隙間にプライマー(定着剤)を塗り、コーキング
を塗りこんで行く方法がベストであり、この方法しか無いでしょう。
注)コーキングも経年劣化を起こしますので、定期的なメンテが必要です。
今回FRPの補修を施したお宅は、「ここから水が浸入している
であろう」箇所の直下の天井に、シミが出来た事から発覚しました。
大原則として・・
・部屋の上にバルコニーを作らない。(作るなら跳ね出し型で)
・2階の床高とバルコニーの床高には、可能な限り段差をつける。
・FRPの巻き込み部の防水を確実に。
新築の際には、これらの事に注意したいものです。
福田 聡